ムクナ豆 生産・販売計画

ムクナ豆の生産・販売計画

1.「ムクナ豆」との出会いと自家栽培のきっかけ

2014年6月のある日、いつものようにSNSの友人Mさんのブログを読んでいました。そこに「今日は疲れたので、ムクナ豆を食べて元気になります」との記述があったのです。「ムクナ豆」?これまでに聞いたこともない「豆」でした。
早速、ネットで調べてみると、インドでは、5000年の昔からアーユルヴェーダ医学として現在まで伝承されている事。日本でも医薬品の補助食品として使われていることなど、色々な効能が期待できる、不思議な「豆」であることが分かりました。
特に、人間に必要な必須アミノ酸9を多く含み、脳内神経伝達物質のドーパミンの前駆物質であるL-ドーパを4%前後も含んでいることに強い興味を覚えました。実際に食べてみたくなり、Mさんに「少し分けていただけますか?」と連絡したところ、直ぐに500gほどが送られてきました。(後日、この豆はアメリカ原産種のFVBだと判りました)
なぜ、このような厚かましいお願いをしたかというと、その頃、妻が頚椎を痛めたことが原因と思われる、両肩の痛みと痺れに悩まされていたのです。「ひょっとしたら、この豆で治るかもしれない」との直感でした。
届いたその豆を圧力鍋で煮豆にして食べてみました。味は「普通」の豆の味。ところが、その結果に大変驚きました。

それは、妻の肩の痛みと痺れが、食後30分ほどで「気にならない程度」に軽減したのです。それまで、整形外科をはじめ、整体・鍼灸など、効果がありそうなものは全て試しましたが、どれも直らなかったその症状が、まるでなかったように・・・
これは、妻にとって欠かせない物と強く感じました。
手持ちの豆が少ないので、痛みが出そうになると食べる事にしました。ネットで検索しましたが「生豆販売」はほとんどなかったので、試しに数粒を庭の片隅に播いてみました。

成長したのは1本だけでしたが、その逞しい生命力には目を見張るものがありました。

数本の蔓が地表を這いずり、隣接する柿木に遭遇すると、木全体を覆いつくすほど茂りました。やがて、沢山の花が房になって咲き、それらがすべて莢になりました。しかし、この豆にとって、私たちが暮らす「那須」では、寒すぎて完熟前に霜にあたって、腐ってしまいました。

こうなると、「何とか、この那須の地での栽培を成功させたい」とのチャレンジ精神がふつふつと沸き上がり、本格的な栽培への思いが強くなっていきました。


2.試験栽培でノウハウを学ぶ

2002年3月に28年務めた横須賀市を早期退職し、14年間、フィンランドからログハウスを輸入し、それを販売・建築するという仕事していましたが、取引先との関係や体力的な問題から止める決意をしていたタイミングで、このムクナ豆と出会い、それを生産する「農業」への転身は「運命」を感じました。
2015年春から「ムクナ豆」(FVB)の栽培を始めるため、2反の休耕田を借り受け、農業用ビニールハウスやトラクター、棚を作るための建築用単管パイプなどを揃えました。
栽培のノウハウを得るべく、畑の一部に間口10mx奥行30mの棚を作り、約100株の苗を植えました。虫に葉を食べられたり、アブラムシが発生したり、せっかく咲いた花が腐ったりと、事前に得た知識とは異なる現実に戸惑いながら、約14kgの初収穫となりました。
ムクナ豆は高機能植物ですから、食べたり人に分けたりするためには、正しい知識が必要と考え、この年5月開催の「ムクナ会」に参加させていただきましたが、この時初めての出会いにもかかわらず、藤井会長から「八升豆」の種を14粒頂きました。
この種は、大事に温室で育てましたが、4粒が発芽し、100粒ほどの収穫でした。
本格的な栽培に必要な八升豆とFVBの「種」はこうして確保できました。


3.本格栽培で採算性を確認

2016年は2反の畑全体を使い、FVB約800株の苗を植え付けました。八升豆は、収穫豆100粒の内、50粒が発芽し、ハウスでの栽培としました。
前年の失敗を繰り返さないよう、種まき時期と定植時期を早めました。また、何度も耕うんしたり、地温を上げるためのマルチを施工したり、棚の幅を2.2m、棚間を3m、植え付ける株間隔を1mとしたり、風通しや日当たりに工夫しました。
この時の1株当たり収穫豆(乾燥種)の目標重量は500gとしました。
その目標は直ぐに達成できたため、より大きな目標に向かって栽培を続けた結果、2019年に1.4Kg、2020年に2kgそして2021年には1反で60株を植え付けて180kg の収穫量を得て、1株3kgを達成しました。これを5反の畑で栽培すれば、1tの収穫も夢ではありません。さらに、6次化し加工品の販売を加えれば「暮らしていける農業」の実現は可能と考えます


4.6次化実現に向け加工品の販売

生豆販売をする中で、「煮ることが難しい」「携帯しにくい」「保存性が悪い」といったご意見を頂く事が多くなり、2018年からは、焙煎きな粉の販売を開始するため、独自のガス回転式焙煎窯や粉砕するためのハイスピードミルなどの設備を整えました。ムクナ豆に含まれるL-ドーパは、お茶の水女子大学の実験結果から、加熱温度と加熱時間により大きく減ってしまうため、工夫を重ね、最適な温度と時間を探り当て、更に高速ミルによる摩擦熱にも配慮して、きな粉1g当たり34mg(日本食品分析センターの測定値)の高濃度のL-ドーパが含まれるきな粉を販売しています。その後、2020年に特許技術の製粉機械を設計・製造している会社の代表の方の訪問を受けたことがご縁で、L―ドーパ含有量1g当たり44mg(日本食品分析センター測定値)という驚異的なミクロパウダーの生産委託を実現し、2021年春から販売を始めました。
更にその年夏には、生まれ育った横須賀市の老舗和菓子店(精栄軒)4代目店主との出会いの結果、ミクロパウダーを1g添加した「元気が出る黒糖カステラ」の販売も開始し、お菓子を通じて「ムクナ豆」の知名度アップを図っています。
今後は、これら商品を「ふるさと納税返礼品」とし、更なる販路拡大を図ります。

4.6次化実現に向け加工品の販売


5.「ムクナ豆の」必要性と供給体制の整備

私は、ムクナ豆には、L-ドーパ以外にも人に役立つ成分が含まれていると考えています。
少し大げさに言うと「ムクナ豆は人類を救う」と思っています。それは、これまで延2000名近くの人たちに使っていただいた感想をお聞きした上での思いです。
「やる気が出た」「歩けるようになった」「食事がとれる」「便秘が治った」「目覚めがすっきり」「手足の動きが良い」「良質の睡眠」「更年期症状の改善」「男性機能の回復」などの感想から「ムクナ豆」を継続して摂取することで心身ともに健康な体を維持することが可能と考えます。私たち夫婦は、8年間この豆(煮豆またはきな粉)を毎日食べ続けています。妻の頚椎症による痛みと痺が治ったほか、睡眠の質の改善や便秘の解消。私は40年間続いた腰の痛みが無くなりました。また、70歳を超えても「意欲の減退」がなく、最近はお会いする方から「髪の毛が黒い」と驚かれています。
ドーパミンの放出量は、二十歳で100%とすると、1年に1%ずつ減っていき、20%になるとパーキンソン病を発症すると言われています。
また、アルツハイマー型の認知症の患者の脳にはアミロイドβやタウたんぱく質の集積が認められるとされますが、L-ドーパはこの両者の集積を阻害する可能性があるとの実験結果が報告されています。
さらに、ムクナ豆の味噌は、発酵過程でL-ドーパは消失することが分かっていますが、抗酸化能は大豆味噌の2倍から5倍程度という実験結果が報告されており、老化防止作用が期待されます。(地元の自然食品を扱い味噌製造も手掛ける「藏樂」さんに、FVBを持ち込み、2018年からムクナ味噌の製造をお願いしており、2023年暮れからは販売再開になる予定です。)
ムクナ豆には未知の成分が多いとされ、今後も新たな機能性成分の発見をはじめとする研究が進むことを期待しています。また、医療現場や介護現場でのムクナ豆利用が進むことを希望しています。医療現場では、医薬品の補助食品として、介護現場では、介護食の一部に取り入れられる事で、その効果を確認することが重要と考えています。
その為に必要な試料等の協力は惜しみません。
2022年からは、ムクナ会会長の藤井先生をはじめ、大学の栄養学の研究者、大学病院や在宅医療の先生方、農業生産法人の方々、介護施設運営者などと情報交換を始めており、ムクナ豆が科学的知見に基づく人類に必要不可欠な食品である事を証明できればと考えています。
一方、国内のムクナ豆生産量は、私の思いを実現するには全く足りない状況であり、より多くの農家や農業生産法人が、この豆を認識し、生産を始めることを望んでいます。
現在、栃木県をはじめ茨城県、群馬県、千葉県のご縁を結んだ農家の方達のご協力のもと、ムクナ豆の委託生産をお願いしており、今後の需要の増加に対応できる体制を作ってまいります。

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